Vol.4 奥村 宏典

Q 研究テーマを教えてください。

極限環境で動作する半導体デバイスを作る研究をしています。結晶成長からデバイス作製、物性評価に至るまで行っています。

Q 研究の内容と、研究の魅力を教えてください。

半導体の中でも、絶縁体の性質に最も近い材料(超ワイドギャップ(UWB)半導体)を主に扱っています。UWB半導体は、高い電圧をかけても壊れにくく、高い温度で動作し、放射線に強い半導体です。具体的には、酸化アルミニウムガリウム((AlGa)2O3)と窒化アルミニウム(AlN)という材料を扱っており、どちらのトランジスタも本研究室が世界初であり、今も世界をリードしています。

Q その研究の先にある未来とあなたが抱く夢を教えてください

UWB半導体に限らず、これまでにない画期的な製品を世に出したいです。実用に耐えうるデバイスを作り、その成果をベースに産学連携や起業へと繋げたいです。

Q 応用理工学類/電子・物理工学サブプログラムのアピールポイントは何でしょうか?

同じつくば市にある多数の研究機関と気軽に共同研究ができ、最先端の研究設備を扱いながら、各分野のトップ研究者と一緒に実験できる環境は、非常に貴重です。本研究室も、農研やJAXAの研究者と交流しつつ、NIMS、KEK、産総研、理研の研究者と一緒に、NIMSや産総研、筑波大の共用設備を最大限活用して、最先端のデバイスを作っています。また、サブPには、NIMSや産総研といった研究所との連携大学院が設けられており、とても魅力的です!

Q 学生へのメッセージを教えてください

研究はオリジナリティが非常に重要です。オリジナリティは、人の数だけあるので、本研究室は学生の主体性を最も大切にしています。好奇心の赴くままに、自分のアイデアで、これまでにない革新的なデバイスを作ってみませんか?

Q 研究以外で熱中していることはありますか?

学生の頃はスキー、研究員の頃はキャンプ、教員になってからは子育てです。近所の公園で奥村が走り回っている姿を見れるかもしれません(誰得?)。

Q 最後に、日常生活で心がけていることは何でしょうか?

時間と体調の管理です。残り20年程度でできる研究・教育、家族との時間は限られているので、いかに元気な時間を多く確保できるか、日々奮闘しています。