プリンターで作成できる液滴レーザーディスプレイの開発に成功 山岸助教ら

 本研究では、インクジェットプリンターで吐出した有機色素を添加したイオン液体の液滴が光励起によりレーザー光を発すること、およびその液滴に電場を印加することでレーザー光のON/OFF切り替えが可能なことを見いだしました。

液滴の直径は30µmと非常に小さく、また4cm2ほどの大きな領域に高密度かつ大量に敷き詰めることができます。この液滴を電極で挟んで電場を印加したところ、球体の液滴が楕円球体へと変形し、それに伴いレーザー光の放出が止まったことから、この液滴が電気的にスイッチ可能な「レーザーピクセル」として振る舞うことが明らかになりました。また、この液滴を2×3の配列に並べたデバイスにおいても、各ピクセルのレーザー発光をON/OFFできることが分かりました。

 今後、電気的なデバイス構成やレーザー性能の向上により、実用的なレーザーディスプレイの実現に寄与すると期待されます。